みんなちがって、みんないい

みなさんも一度は、金子みすゞの「私と小鳥と鈴と」という詩をみたことがあると思います。
大人になった今、改めてこれを読んでみて、どう思いますか?

『私と小鳥と鈴と』

私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面(じべた)を速くは走れない。

私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように、
たくさんな唄は知らないよ。

鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。

うぅ…心にしみるっ!(泣)

私は、小学校の時だったかな?授業でこの詩をみんなで習ったことを薄々覚えています。
私たちのほとんどが、小さい時に一度はこんな素敵な教育を受けたはずなのに、
この詩がくれる「あなたはそのままでいいんだよ」という大切なメッセージは、どこに消えて決まったのでしょう…

カナダの絆創膏の色のバリエーション

私が最初にカナダに来て驚いたことの一つは、ドラッグストアに並ぶ絆創膏のカラーの種類の豊富さです!
日本にいると、絆創膏・バンドエイドと言えば、あの「肌色」しか見たことが無かったので、移民国家としてのカナダを改めて認識したことと、私にとっての普通はもう普通ではないことに気が付きました。

ブログの更新に時間がかかってしまったのは、カナダのドラッグストアの棚に並ぶ絆創膏の写真を撮りたくて、ずっと忘れていたからです(笑)
結局また忘れたので、もうウェブサイトから写真をお借りします!

日本にいるときから「みんなちがって、みんないい」や「十人十色」という言葉が好きだったのですが、
日本から出てみると、この「十色」の幅の広さに改めて気が付き、自分がこれまでどれだけ狭い視野や考えて生きてきたのかが分かりました!

みんなと一緒がいい日本人

クルーズ船沈没時の、各国に対する案内の有名なジョークを知っていますか?私の超お気に入りです(笑)

世界各国の人々が乗ったクルーズ船が沈没しかかっています。
しかし乗客の数に比べて、脱出ボートの数が足りません。子供と女性を優先したい…
そこで船長が、各国の乗客を海に飛び込ませるために言ったことは?

アメリカ人に 「飛び込めば、あなたはヒーローですよ!」
イギリス人に 「飛び込めば、あなたは紳士です!」
ドイツ人に 「飛び込むのがルールです!」
イタリア人に 「飛び込めば、女性にモテますよ!」

日本人に 「みなさん飛び込んでますよ」

日本人のみなさん!!!(笑)
しかも英語でこのジョークを検索したら、
特に日本の大阪の人については、「阪神タイガーズ優勝!」と叫べば、効果は一発って書いてあって、爆笑です!(笑)

でもこのジョーク、国民性を本当によくとらえてると思う!
本当に我々日本人、みなさんと一緒が大好き

だからこそ、協調性とかチームワークとか、(よくも悪くも)お互いに助け合おうという文化は、日本独自のいいところだと思う。
一方で、みんなと同じであることをみんなが期待してきた結果、いつからか逆に「個性」がネガティブなものになってきて、
人と違うことをすれば「変わり者」呼ばわり。
英語の授業で「apple」の発音を「アポー」って言うとクラスメイトに笑われるから、みんなと一緒に「アップル」と発音することにした経験(笑)、皆さんもそんな思い出ありませんか?(笑)

日本の文化ももちろん、みんな似たような肌の色と顔をしている日本人にとって、人との違いが気になりやすい、人と比べることが「しやすい」事実もあるのかな、と絆創膏を見ながら考えています。

バンクーバーに来てみると、肌の色、顔つき、体型、言葉…本当にみんなが全く違うので、人と比べることがそもそも難しいです!
こういう環境にいると、人との違いが気にならなくなる、人と比べなくなる、人の目をに気しなくなる。
そんなところも、カナダ(バンクーバー)の住みやすさと魅力の一つです

カナダと日本のチーム作り

私はカナダの現地の会社で、日本人一人で働いていました。
特にオフィスでは、英語が第二言語の移民者としても珍しいな存在だったので、ザ・ローカルの働く経験をできたと思っています。

マネージャーと、チーム作りについて話し合ったとこがとても印象に残っています。
彼は、チームメンバー個人個人を、「三角形」で表現しました。
そしてそれをパズルのように、大きな四角(チーム)の中にいかに隙間なく埋めていくことができるか、それがチーム作りであり、マネージャーの役割だと教えてくれました。
凄い雑な絵で申し訳ないんですけど(笑)、こんなイメージ。
あの、田舎の旅館とかで置いてる、木でできた三角形のパズルわかりますか?まさに、あれ!(笑)

黒い四角い枠がチームとすると、三角形の個人をどう配置して、チームを強くしていくか。
足りない部分は、そこを補えるようなまた違う特性を持った人材を採用していく。
個人を三角形で表したのはそれぞれのとがっている部分を活かすという意図だけど、本当はそれぞれがスター(星形)になって欲しいと言っていて、へぇ~なかなかうまいこと言うなと上から目線で聞いていたのを覚えています(笑)

一方日本では、この三角形のとがった部分をいかに抑えて、みんなと同じサイズで同じ形になることを大切にされてきた気がします。
この図形のイメージの面積見ても、残った面積が小さくなっているのは明らか。

でもこうすることで、チーム全体としてまとまりやすいんです。
三角形のパズルを解いているよりか、よっぽど簡単です!
てきとうに作ったパワポでも、簡単にコピペで図が完成しました(笑)
とてもまとまっていて、きれいだけど、どうでしょう。
チームに埋められない隙間がたくさんあることや、丸と丸(人と人)のつながりが実は小さいことにも気が付きます。

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カナダの三角形のチーム作り、理論は素敵だけど、実際にやるのはとても難しいです!
私の働いていた会社では、残念ながら一つもこんな完成したチームはなかったと思います。
正直、三角形がチームからはみ出したり、点と点が衝突していたり(笑)、イメージのようなきれいなチームでは全くありませんでした。
何が良いか悪いかここでは答えはありませんが、これが私の経験した日本とカナダの個人に対する考え方の違いです。

人と自分の個性を大切に

私自身の経験も含めて、「本当は自分は何がしたかったんだっけ…」と悩んでいる人が多いことにとても驚きます。
日本でも「自己リカイ」なんていうのが流行っているようで、自分のことが自分でわからなくなっている人がとても多いような気がします。
本来の自分になることをもうあきらめてしまったのか、気にもしない人…いや、気にしないフリをしているい人も中にはいるかもしれませんね。
でもこれは誰のせいでもなくて、こうやって育てられてきた、教えられてきた環境を考えれば、当たりまえのような気がします。

小学生のときに読んだ金子みすゞの詩を、大人になった今もう一度読み返して、考えてみて欲しいです。
「~すべき」という思い込みや、人にどんな風に接しているか、特に家族にどんなコミュニケーションを取っているか、是非考え直すきっかけにして欲しいです。
そして、あなたらしさとは何か、もう一度考えてみてください。
いくら星や三角のとがった部分が削られてきたとしても(笑)、それもあなただし、丸にだって色々な丸があっていいと思います!

そして最後に、「みんなちがって、みんないい」と本当に、心からそう思えるようになると、
自分を人と比べる機会が減り、また人にイライラすることも少なくなるので、自分が楽に生きられると思います。
是非、今日は「私と小鳥と鈴と」を読み直してみてください

自分の意見を述べる

自分のことがわかった、みんなと同じじゃなくていいんだと思ったら、次はコミュニケーション、特に自分の意見を述べることが大切です。
私も未だに練習中の分野です。

以前、現地の友人と「焼きたてナンと中東料理」が人気のレストランにブランチに出かけて、
私はその人気のナンが目的でそのお店を選んだので、ナンを食べることは行く前から決まっていたのに、
彼女がオムレツを頼んだときはひっくり返りそうになりました!(笑)
あのお店の有名な〇〇!我々、我々日本人「みなさん」が食べてると気になって同じもの食べたくなっちゃうんだけど(笑)、
私も友達のように「いや、やっぱ今日はオムレツの気分だわ!」って言えるようになりたいな!(夢、小さいっ!笑)

この話はまた今度

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