カナダのジョブタイトル

このブログでは、私がカナダで働いた経験や、日本との違いも紹介したいと思っています。
今日はその第一歩として、「ジョブタイトル」についてお話します!

カナダで初めての仕事探し

私は2020年にワーキングホリデーでバンクーバーに渡航しました。
詳細は割愛しますが、当時はコロナ禍で「入国にはワーホリでもジョブオファーが必要」という特別ルールがありました。
私は日本から必死に仕事を探し、見習い大工として現場で働くチャンスを得ました。

そして、バンクーバーでの生活に慣れてきた頃、日本での経験を活かせる製造業の仕事を探すことに。
IndeedJob Bankといった求人サイトを使いながら、コツコツと自力で仕事探しを進めました。

しかし、日本とカナダの仕事探しはまったく違います!
履歴書は一からオリジナルで作成、カバーレターやレファレンスの用意も必要です。
そして何より、ジョブタイトルという概念にまず戸惑いました。
これが仕事探しのキーワードになるわけですが、ジョブタイトルって何?(笑)

ジョブタイトルとは?


日本では「部長」「リーダー」「人事」など、役職や職種を指す言葉が多いですが、
カナダではジョブタイトルは職務(どんな業務をする人か)を意味します。

たとえば、日本で「人事」と答える場合でも、カナダでは人事部内での役割が細かく分かれています。

  • HR Director(人事ディレクター)
  • HR Manager(人事マネージャー)
  • HR Coordinator(人事一般業務)
  • Learning & Development Coordinator(教育担当)
  • Recruitment Specialist(採用担当)

このように、業務内容がジョブタイトルで表されるんです。
カナダでは基本的に「この業務を担当する人」として雇われ、ジョブタイトルごとに雇用形態や給料が定められています。
採用時には「このジョブタイトルで、具体的な業務内容・給料・条件はこれでどう?」とオファーがあり、それを受けるか交渉するかを決める流れになります。


自分のジョブタイトルは自分で決める?

仕事探しでまず困ったのが、自分のジョブタイトルがわからないこと!
日本では「工作機械メーカーで技術系の仕事をしています」と答えていましたが、
これではカナダでジョブタイトルを聞かれたときの答えになりません。
Web Developerのように明らかな仕事も日本ではあると思いますが、そうでない場合は、
ジョブタイトルは自分で考えて決める必要があるのです!
そのタイトルが自分のやってきたことや、これからやりたいことを正確に表しているかをきちんと調べる必要もあります。
そこにはある程度のルールがあって、例えば 資格や学位がないのに「ドクター」や「エンジニア」を名乗るのは法律で制限されている 場合があります。
そのため、ジョブタイトルを決めるときは、 自分のスキルや経験をきちんと反映するものにしましょう。

私は、機械加工工程の仕事に就きたかったので、
「Machine Process Development Engineer」(機械加工工程エンジニア)という、
めちゃくちゃかっこいいタイトルを、自分で考えて付けました(笑)
日本での学位があったので「エンジニア」と名乗りましたが、
カナダで正式にエンジニアを名乗るためには、上述したようにProfessional Engineer(P.Eng)という認証が必要です。

面接を経て、最終的に私は「Continuous Improvement Specialist」(改善提案のスペシャリスト)というジョブタイトルで働くことになりました。
ふわっとしたタイトルの通り、その分業務内容も幅広くとても大変でしたが(笑)、とても貴重な経験ができました。
もちろん、仕事の話もこれからこのブログでたくさん紹介していきますね!


ジョブタイトルが変える意識

このブログを書こうと思ったのは、自分のジョブタイトルが自己意識に大きな影響を与えると感じたからです。

今までは「○○会社で~」とか、「○○部署で~」としか、自分の仕事を紹介できなかった私が
「私は機械加工工程エンジニアです!」と言えるようになった瞬間、自分の意識が変わりました。
エンジニアとしてのプロ意識がものすごく湧いて、自然と責任感も生まれました。

最初はちょっとカッコつけすぎかなとか、盛りすぎかな、と恥ずかしく思ったけれど、
このタイトルが私に新しい意識と力をくれたのは間違いありません!

以前友人と集まって仕事を紹介し合っているときに、日本人の友達が恥ずかしそうに、
「日本食レストランのキッチンで~…」ともじもじ話していたら
カナダ人の友達に「おぉ!君シェフなんだ!」と言われて、
彼女は照れくさそうに、でも嬉しそうに誇りに変わったような表情が印象的でした!
そう、彼女はシェフなんです!

アイデンティティー

この話は仕事だけに限りません。

「私は○○です」と名乗ることは、自分をどう意識しているかを表すものです。
そして、その言葉が信じる力を与えてくれて、自分を育ててくれることがあります。

しかもそれが自分で自由に決められるなら、なりたい自分を名乗りませんか!


このように、自分が何者かを表す言葉を、アイデンティティーといいます。
私なら、なんて言おうかな?

「私は健康です」
「私はコーチです」
「私は音楽家です」
「私はマルチリンガルです」
「私はアスリートです」
「私はセクシーです」(そろそろ通報されそう!笑)

自分がなりたい姿を積極的に名乗ってみることで、自然とそれに見合った行動がとれるようになり、
少しずつその自分に近づいていけるのではないでしょうか?


さぁ、私もそろそろユニクロから着替えようかな。セクシーだからね(笑)

あなたのアイデンティティはなんですか?
あなたは自分のことを、どんな人と説明しますか?








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